地図 - キングマン・リーフ (Kingman Reef)

キングマン・リーフ (Kingman Reef)
キングマン・リーフ(キングマン岩礁、Kingman Reef)は、ハワイ諸島とアメリカ領サモアのほぼ中間の 、北太平洋の北ライン諸島の北端部にある環礁である. 合衆国領有小離島の1つ. 底辺 15 km、高さ 7 kmほどの三角形もしくは「おむすび型」をしており、東端部の僅かな部分(海抜 1m未満)のほかは水没状態にあるか波に洗われている. 中央部の礁湖(最大水深は 70m以上)を含めた環礁の面積は 60 km2ほどになる.

キングマン・リーフは、1798年6月14日にベッツィ号(Betsey)のアメリカ人船長によって発見された. その後、1853年11月29日にW・E・キングマン船長によって初めて記述された. 現在の環礁の名前はキングマン船長の名に因むものである.

1860年にUnited States Guano Companyが"Danger Reef"の名前で保有を主張した. この主張は、1856年に制定されたアメリカのグアノ島法に基づいて行われたものである. ただし、キングマン・リーフにグアノが存在した、あるいはグアノの採掘が行われたという証拠はない.

1922年5月10日、ロリン・A・サーストンが、この環礁に初めてアメリカ国旗を掲げ、海岸に立って以下の併合宣言文を読み上げ 、アメリカに正式に帰属させた. "Be it known to all people: That on the tenth of May, A.D. 1922, the undersigned agent of the Island of Palmyra Copra Co., Ltd., landed from the motorship Palmyra doth, on this tenth day of May, A.D. 1922, take formal possession of this island, called Kingman Reef, situated in longitude 162 degrees 18' west and 6 degrees 23' north, on behalf of the United States of America and claim the same for said company." 日本語訳 "全ての人々に知らしめる. 西暦1922年5月10日、内燃機船パルミラ号から上陸したアイランド・オブ・パルミラ・コプラ社と契約した代理人が、アメリカ合衆国を代表して、西経162度18分、北緯6度23分に位置するキングマン・リーフと呼ばれるこの島を正式に領有し、同社のためにこれを主張する."

1934年12月29日、アメリカ海軍がこの環礁を管轄することになった. 1935年、アメリカ航空商業局代表のがこの環礁を訪れた.

1935年、パンアメリカン航空はオーストラリアやニュージーランドへの太平洋路線を拡大し、アメリカ領サモアのパゴパゴでストップオーバーする路線の開設を希望した. さらなる中継地が求められ、サモアの北1600 miに位置するキングマン・リーフが、アメリカからニュージーランドへ向かう飛行機の中継地として適していると判断された. キングマン・リーフには、燃料、宿泊、食事を提供する補給船ノースウインド号が配置された. 1937年3月23日、ハワイからアメリカ領サモアに向かうS-42BクリッパーII(と名付けられ、機長が操縦した)が、キングマン・リーフに到達した最初の飛行機となった.

その後数か月の間、パンナムはキングマン・リーフを飛行艇(S-42B)の中継地点として何度か利用し、成功を収めた. しかし、1938年1月11日、ニュージーランドに向かうため、早朝にパゴパゴを出発したS-42Bは、離陸直後に機体が爆発した. 右のエンジンに燃料漏れが発生したためで、生存者はいなかった. これ以降、パンナムはキングマン・リーフとパゴパゴを経由するニュージーランド行きの便を終了した. 1940年7月、カントン島とニューカレドニアを中継地とする新路線を開設した.

1941年2月14日、フランクリン・D・ルーズベルト大統領は大統領令8682号を発布し、中部太平洋地域に海軍防備地域を設けた. この布告により、キングマン・リーフの高水位の海岸線から3マイルの区域に「キングマン・リーフ海軍防備海域」が設定された. また、海軍防衛海域の上空へのアクセスを制限するために「キングマン海軍空域保留地」が設定された. これにより、アメリカ政府の船舶と航空機を除き、海軍長官の許可がない限り、キングマン・リーフの海防区域に入ることが禁止された.

2012年、キングマン・リーフが国立野生生物保護区に指定されたことをめぐって、パルミラ・コプラ社のオーナーの子孫による「キングマン・リーフ環礁開発LLC」がアメリカ政府を提訴した. 原告は、漁業権やエコツーリズムなどの経済活動が失われたとして、5450万ドルの賠償を求めた. しかし、2014年に連邦裁判所は、そのような請求権は遅くとも1950年までには失効していると判断した.

 
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国 - 合衆国領有小離島
合衆国領有小離島(がっしゅうこくりょうゆうしょうりとう、英:United States Minor Outlying Islands)は、ISO 3166-1 (JIS X 0304) において定義されている、アメリカ合衆国が領有する9つの島もしくは諸島を総称した統計上の名称である. ISO 3166-1 alpha-2(2文字コード)では "UM"、同alpha-3(3文字コード)では "UMI"、同numeric(数字コード)では "581" となる.

インターネット国名コードトップレベルドメイン (ccTLD) としても“.um”が割り当てられていたが、使用者がいないことを理由に2008年に事実上廃止された.
通貨 / 言語  
ISO 通貨 シンボル 有効数字
USD アメリカ合衆国ドル (United States dollar) $ 2
ISO 言語
EN 英語 (English language)
Neighbourhood - 国